寝ている間に記憶の整理が行われるから、記憶の定着にとって睡眠はとても大事だということはよく知られた話。
その中でも、より記憶が定着する方法はないのかと調べてみた今日この頃。
ということで、本日は「揺れ」を取り入れた睡眠方法で記憶の定着が3倍にも跳ね上がるよー。といった内容の論文(r)をもとに睡眠と記憶の定着についてご紹介しようかと。
2019年にジュネーブ大学から睡眠に対するロッキングの影響に関しての研究が発表されました。ロッキングとは揺れのこと。対象者は18人の健康な若者で、この対象者を「ロッキングなしで睡眠をとるグループ」と「ロッキングありで睡眠をとるグループ」の2つに分けて検証が行われました。
この研究では寝ている間中ずっと0.25ヘルツのゆっくりの揺れを被験者に与えて睡眠の質や記憶の定着を見たというのです。記憶の定着に関しては単語のテストを行ったのですが、結果としてはロッキングを加えた被験者ではより早く深睡眠に落ちることが分かりまして、記憶の定着は約3倍になったという驚きの結果になりました。
研究者はこれについて、
ノンレム睡眠が起こる脳波揺れを生み出すことから、脳のネットワークを強固にさせたのではないか
と推測しています。
ノンレム睡眠とは、簡単に言うと「深い眠り」のこと。
体も脳もぐっすり休んでいる時間でして、この時は夢を見ないことが多く、体の疲れをしっかり取ってくれます。
つまり、寝ている間に体を揺らすことによって記憶の定着が上がり、睡眠の質までも上げるということです。
よくキャンプなんかで昼寝をする時にハンモックで寝ると異常なくらい体の疲れが取れるなんていう経験をしたことがある方もいるかもしれませんが、あれはハンモックの揺れというのが睡眠の導入を助けて、深い睡眠の質を上げている可能性があるというわけなんです。
今回の研究は被験者が少なかったり、揺れと記憶の定着に関する相関関係も限定的なので100%の人に効果があるとは言えないですが、記憶力を高めたいという方は、自宅で使える自立型のハンモック
なんかもありますので記憶力向上ブースターとして使ってみてもいいかもしれませんね。